ダズリング・スタイル 輝き続ける女性のためのWEBマガジン
HOME > 連載一覧 > vol.14 Sparkles(前篇)
ダズリング・スタイルとは
チアリーディングは、子供から大人までそれぞれの年代で楽しみながらできて、様々な効果が得られるスポーツです。単にダンスを踊るだけではなく、頑張っている選手やチームの応援を通して“一体感や感動を共有する”といったスポーツの新たな楽しみを知ることもできます...
続きを読む...
会津泰成公式ウェブサイト

PEPsチアリーダーズ
連載インタビューvol.14
前篇 後篇
プロ野球 東京ヤクルトスワローズ 公式チアリーダーズ Sparkles
 
神宮球場で東京ヤクルトスワローズを応援し、試合を盛り上げる球団公式のジュニアチアチーム「Sparkles」。メンバーは、小学一年生から三年生までのBLUEクラス(13人)と、小学四年生から中学三年生までのREDクラス(13人)と、二つのカテゴリーに分かれて練習しているが、試合の時はひとつのチームとして一緒に出場している。

発足は2010年4月。まだ1シーズンを活動したのみとその歴史は浅いものの、

球場内ですれ違う人たちにも大きな声と笑顔で挨拶も出来ていて、売店の方からも『球場全体が明るい雰囲気になった』と声をかけていただけるなど充実した初年度になったと思います(福田里奈ディレクター)」

初めてチアに接する子も多く、技術もメンタルもまったくゼロからのスタートでしたが、成長を物凄く感じた一年でした(荒井しおりインストラクター)」

と、すでに「新スワローズファミリー」としての存在を確たるものにしているようだ。
福田ディレクター、荒井インストラクターの紹介と合わせ、昨シーズンの活動内容、そして、今季の活動に向けた方針や将来のチーム構想などについて、二回に分けて聞いていきたい。
 
二人とも、世界大会出場経験の持ち主
 
福田里奈は、学生時代に二度の全国優勝と世界大会出場を経験したのち、Xリーグの名門日産スカイライナーズに入団。オールスターチアの『VENUS』にも2001年~5期連続で選出されるなど、現役時代はまさにチアの王道を歩んできた。

指導者に転身したのは、引退2年後の2008年。指導歴は今年で4年目になる。じつは1年前、僕は、PEPsチアリーダーズで指導する福田を取材したことがあった。その時、福田は

最初の半年間は葛藤の毎日でした。家に戻ってレッスンを振り返っては、もやもやしていました

と、指導者としての悩みを話していた。しかし、一年ぶりに取材した今回の指導風景では、格段に増した落ち着きと的確な指示で子供たちをまとめていた。

印象的だったエピソードがある。
レッスン前、この記事に掲載する福田の写真を撮るためにスタジオ脇のベランダに出た時のことだ。
カメラのシャッターを切っていると、自然と何人かの子供たちが駆け寄ってきた。

先生、かわいい!

と口々に言いながら嬉しそうに見ている。

恥ずかしいから、そんなに見ないで!

と言いながら、福田は照れたような、しかし、リラックスした良い笑顔を見せていた。
もちろん、前回取材したPEPsでも子供たちから絶大な信頼を寄せられていたが、今回はこんなささいなやり取りからも、指導者の福田と生徒たちとの心の絆が、垣間見えたような気がした。
 
一方の荒井――。大学時代は大会常勝チームの主将を務め、国内大会優勝や全米大学チアダンス選手権2位入賞を果たすなど、福田に負けず劣らずの輝かしい実績を持っている。

大学卒業後は、すぐに東北楽天ゴールデンイーグルスの公式チアチーム、東北ゴールデンエンジェルス一期生として入団し、長らく活躍してきた。そして、去年5年ぶりに東京に戻ると、『Sparkles』のインストラクターに就任した。まだ二十代と若い荒井だが、エンジェルス時代も1年目からメンバーとしての活動と並行してジュニアチアの指導も行っており、指導者としては、すでに6年目を迎えている。

子供の頃から野球少女で、小中学校時代は男の子に混じって野球をしていました。当時は本気でプロ野球選手を目指していたので、ほぼ毎日練習していましたし、試合もしょっちゅう観に行っていました。。チアを知ったきっかけも、巨人の試合を観に行って、球場で踊っているチアリーダーを見た時でした

生まれる時代がもう少し遅ければ、荒井は今頃、ナックル姫こと吉田えりのようになっていたかもしれない。大学を卒業した荒井が、一般企業へは就職せず、プロ野球チームのチアリーダーを目指したのも、彼女にしてみれば、ごく当然の流れだったのだろう。

福田と荒井――。二人は、ともに世界大会出場経験を持ち、大学卒業後もチアの王道を歩んできた。そんな二人が、いまどんな指導を目指し、チーム作りをしていこうと考えているのか。次回は、そのあたりを中心に聞いてみたい。

(取材・文/会津泰成)

(2回目に続く)

   
福田 里奈(ふくだ りな)
1月13日生。東京都出身。嘉悦女子中学でチアダンスを始め、中学・高校時代2度の全国大会優勝・世界大会出場を経験。Xリーグ日産スカイライナーズで活躍。また2001年から5期連続でオールスターチア『VENUS』にも選出。イベント・メディアにも多数出演。現在、PEPsチアスクールインストラクター、東京ヤクルトスワローズ公式ジュニアチアリーダーズSparklesディレクターを務める。
荒井 しおり(あらい しおり)
5月5日生。東京都出身。玉川大学ダンスドリルチームJULIUSで主将を務め、全米大学チアダンス選手権で2位入賞。大学卒業後はプロ野球東北ゴールデンエンジェルスの発足から5期連続で在籍。キッズチア指導にも携わる。現在、東京ヤクルトスワローズ公式ジュニアチアリーダーズSparklesの他、ジュビロ磐田公式ジュニアチアリーダーズJubiesにてインストラクターを務める。
連載 Interview 一覧
▲このページの先頭へ戻る
一覧はこちら