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「実際、本当に打たれ強いのかどうかは、自分ではわかりませんけど、現役時代のわたしは、指導者から見れば”打ちやすい”メンバーだったと思います。『何を言っても平気そう』みたいなタイプに、思われていたかもしれませんね」
と、岡田真実さんは笑って答えた。
口をつく言葉は、常にストレートで飾り気がない。時にそれは、不器用に働く事もあるかもしれない。でもそれこそが彼女の魅力であり、チアとの向き合い方。後編はそんな岡田さんの内面により迫りました。 |
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決断力を支えるのは人間力 |
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Q. 現役時代、キャプテンをしていた頃に、大切にしていた事はなんですか?
A. 決断力です。
例えば、試合中やイベント直前、アクシデントなどで急な変更が必要になる場面に、チームが直面したとする。そういう時、わたしは、悩まず即座に指示出しするようにしていました。でも結局、答えはどちらでも良い。その瞬間メンバーに「キャプテンが決めた事ならば!」と信じてもらえるような人間力を身に付けているか否かのほうが重要ですよね。実際はミス判断もありメンバーに迷惑をかけたこともたくさんありましたが、そういうときは全てを正直に話す。それがいま子供たちと向き合う上でも、とても大切にしている事です。 |
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人生がもっと楽しくなるもの |
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Q. では、チアの魅力は?と聞かれたら。
A. 生活する上で、必ずしも必要ではない。でも、もしあれば人生がもっと楽しくなるもの、だと思います。かわいくて、かっこよくて、誰かに見せたいと思える。
わたしが現役の時も、チアをやっている姿を彼氏や友人、家族に見て欲しいと思いながら取り組んでいました。
誰にでも胸を張って見せられる。かつ、見ている人を幸せにできるもの。それがチアだと思います。
Q. チアを辞めたいと思った事は?
A. じつは、大学から社会人になった時は、「もうチアはやらない」と思ったりもしたんです。たまたま、就職した銀行にチアがあって、気付いたら入部していた。いま、指導者をしていますが、それも、誘われたのがきっかけで、何となくする事になった。本当は、現役引退をした時は、「やっとチアから逃れられる。これからはゴスペルでも習おうかな」と思っていたんです(笑)。 |