ダズリング・スタイル 輝き続ける女性のためのWEBマガジン
ダズリング・スタイルとは
チアリーディングは、子供から大人までそれぞれの年代で楽しみながらできて、様々な効果が得られるスポーツです。単にダンスを踊るだけではなく、頑張っている選手やチームの応援を通して“一体感や感動を共有する”といったスポーツの新たな楽しみを知ることもできます...
続きを読む...
会津泰成公式ウェブサイト

PEPsチアリーダーズ
連載インタビューvol.1
前篇 後篇
 
全国大会で優勝、そして世界大会へ
 
Q. 中高での思い出は何ですか?
 
A. 全国大会で優勝できた事。あとは、世界大会に出場できた事ですね。海外のチアと日本のチアの違いについても、知る事が出来ましたし。日本のチアは、繊細さを生かして、手の動きから歩数までびちっと揃えられることが特徴。チアの本場と言われるアメリカのチアは、そのあたりはわりとアバウト。きちんと揃っていなくても、みな日本人ほど気にしないというか。その分、場を盛り上げるショーマンシップには長けています。「ダンスのスキルは負けていない」と思いましたが、場の盛り上げ方には圧倒されましたし、それは「自分たちも、もう少し勉強しないといけないな」と思いました。
 
仲間の勝利に貢献したい
 
Q. 短大卒業後は、日産スカイライナーズのチアに所属しました。競技チアから、純粋に応援だけのチアに転身しました。
 
A. 競技チア、特に中高時代は、大会に出場しても、自分たちの番になるとひときわ割れんばかりの拍手と歓声に囲まれていました。でも、アメフトのチアリーダーの場合は、メインは当然、チアではなくアメフトの試合であり、選手たちですね。最初は、「わたしは誰の視線も感じないまま踊っているのでは!?」と、ショックを受けました。「これって、踊る意味あるのかな!?」なんて事も考えたりして……。
 
Q. 自分が主役でなくなった。
 
A. そうですね、当時は勝手に、そう思ってしまいました。大学からチアを始めて、最初からアメフトの応援をしていたメンバーばかりで、わたしだけがチアダンス出身でした。「踊り方が違う」と言われたりもしましたし、スタンツも出来ない。アメフトのルールもわからない。最初は、あ然とする毎日でした。
 
Q. 慣れるまでに、時間はどのくらいかかりましたか?
 
A. 半年くらいですね。同期のアメフトの男の子たちとすごく仲が良くて、ルールを教えてもらったりするうち、「仲間が大好きだから、わたしも本気で応援したい!」と思えるようになりました。ずっと女子校だったので、男性の荒々しい姿を見た事もなかった。それも新鮮でした。チームに愛着が持てるようになってからは、自分の役割というか、「試合を盛り上げて、わたしも選手のために勝利に貢献しよう」と本気で思えるようになりました。
 
生涯忘れられない何かを!
 
Q. チアをしている子供たちに、何かアドバイスがあればお願いします。
 
A. まずは自分自身が楽しんで、結果的に笑顔の輪をひろげられるようになって欲しい。そのためには、やはり本気で頑張る事が大切になってきます。いま指導している子供たちにいつも言っているのは、「心から楽しむ。心から楽しみたいのであれば、満足出来る練習を積む。自分で予習、復習をする。努力は裏切らない。上手になりたいのであれば、努力をを忘れないで」という事です。
 
Q. 最後に、子供たちに伝えたい事、指導者としての目標は何ですか?
 
A. 大人になった時、生涯忘れられないような何かをつかめる。その手助けの出来るような指導者になれたらと思っています。まずは、小さな事からで構わないと思います。例えばわたしのように、チアを始めた事で、ご飯が三食きちんと食べられるようになった、とか。それだけでも良いと思います。もちろん、チアを長く続けて欲しいとは思いますが、まずはそこからスタートして欲しいですね。わたし自身がそうであったように、小さな自信は、必ず大きな自信につながります。そして、そこから大きな夢へとつながっていくはずですから。


(取材・文/会津泰成)

福田 里奈 (ふくだ りな)
1月13日生。東京都出身。嘉悦女子中学でチアダンスを始め、中学・高校時代2度の全国大会優勝・世界大会出場を経験。Xリーグ日産スカイライナーズ時代には、オールスター『VENUS』に2001年~5期連続で選出された。イベント・メディア出演経験も豊富。
連載 Interview 一覧
▲このページの先頭へ戻る
一覧はこちら