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東京・吉祥寺で活動する、小学生から高校生までの女の子によるチアチーム、PEPs(ペップス)チアリーダーズ。発足は2006年。以来一貫して“応援”に軸を置き、プロ・アマ問わずスポーツでの試合応援や地元イベントの出演、福祉施設への慰問などを中心に活動している。以前このDazzling Styleで紹介したベガルタチアリーダーズやSparklesのような特定のスポーツチーム専属ではなく、競技大会にも出場していないが、チアスピリットに厳しくレッスンの密度も濃い。また、YOUTH世代までチームがあるのも、大きな特長だ。
今回のDazzling Styleは、そんなちょっとユニークなPEPsチアリーダーズを取り上げたい。その特長については最後に詳しくご紹介するとして、まずはメンバーたちのチアに対する思いや悩み、そして将来の夢について聞いてみた。一回目はYOUTHチームに所属する高校二年生の二人、発足当初の2006年夏から活動を続ける黒澤まやさんと、2010年秋から活動する岸本真奈さんに話を聞いた。 |
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心をひとつに出来た瞬間の感動が原動力 |
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元々は野球少女だった黒澤まやさん——。技術面、メンタル面ともにチームの中心として活躍する彼女だが、始めたばかりの頃はさまざまな苦労をしていたそうだ。
Q.チアを始めたばかりの頃、苦労した事は?
A.ストレッチです。最初の頃は体が硬くて全然ついていけなくて……。ダンスも、振り付けをなかなか覚えられませんでした。でも先生は、わたしの良い所を見つけて褒めてくれるんです。そうすると、「頑張ろう!」という気持ちになれて、徐々に身体も柔らかくなったし、ダンスの振り付けも覚えられるようになって、気づいた頃には、チアが大好きになっていました。
Q.チアをしていて充実感を覚える瞬間は?
A.イベントやスポーツ応援でパフォーマンスをして、観ている皆さんから拍手をしてもらえる瞬間がすごく嬉しいです!“本番の楽しさの虜”というか(笑)。みんなから注目してもらえて、楽しんでもらえている事が実感出来ると、「わたし、チアをしていて良かった!」と心から思います。
Q.いまの自分の課題は?
A.ダンスの技術を磨く事も大切だと思っていますが、それ以上にもっと心から楽しめるようになりたいです。踊っている時は何もかも忘れて、『わたしは自由なんだ!』みたいに感じたい。もっともっと楽しめるようになりたいと思っています。
Q.いま現在の悩みは?
A.悩みですか?うーん、彼氏の事は、ちょっと悩みかな。
あとは……進路、進路!(笑)これからもずっとチアを続けてゆきたいので、大学も、チアリーディング部のある所に入れたらと思って、いまはそれに向けて、受験勉強も頑張っています。大学でも、競技チアより、いまと同じような応援チアに進みたいと思っています。みんなで一丸となってチームの応援をする時の雰囲気が好きなんです。
Q.PEPsはどんなチーム?
A.みんな個性的、元気で可愛い!性格も全然違うんですけど、いざ一緒にダンスをすると、ひとつにまとまる事が出来る。学校の友達より心を開ける“仲間”です。
レッスン中のまやさんを取材して一番印象に残ったのは“満面の笑み”だった。とにかく楽しそうに踊る。多少、振り付けを間違えようが気にせず、逆に上手い具合にアドリブを加え、華やかに見せる事が出来るのが、まやさんだった。 |
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素敵な仲間と憧れの先生がいる場所 |
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続いて、清瀬市から一時間かけて通っている、岸本真奈さんに聞いた。前述のまやさんとは良い意味で対照的、真面目でひたむきな努力家の彼女は、どんな思いを持ってチアをしているのだろうか。
Q.PEPsに通い始めたきっかけは?
A.高校に入学してチアの同好会に入会したんです。とても尊敬している素晴らしい先生が顧問だったんですが、人数が少なかったので、練習があまり出来なくて・・・。でも、発表会は半年後に迫っていました。「どうにか自分で力をつけなきゃ!」と思って調べて、見つけたのがPEPsでした。そして、高校一年(2010年)の10月から通い始めました。
Q.いまも学校の同好会と両立させている?
A.それが、顧問の先生が急にインドに行く事になって、同好会は解散になってしまったんです。部員も二人しか残っていなかったですし……。でも、PEPsに通い始めた事でチアの魅力にはまって「どうしても続けたい!」と思って、いまに至っています。
Q.真奈さんにとってのチアの魅力とは?
A.踊りが可愛い所!それと一曲のダンスを踊り終えた時の充実感です。自分なりに雰囲気を出す努力をしたり、「どうやって表現してみようか」と考えて練習するのがすごく楽しいです。あとは、仲間と心をひとつに出来た時の感動です!
Q.PEPsの仲間とは、普段はどんな話を?
A.恋バナとか、テストやばい!とか(笑)。同じ学校の友達には話しにくいことも、PEPsの友達には何でも話せます。それも、こうやって通い続けている理由かもしれません。
PEPsの魅力は、お互い高めあえる仲間がいて、素敵な先生がいる事です。先生はONとOFFの切り替えがすごくはっきりしていて、普段は冗談を言ったり面白かったりするんですけど、踊っている時は本当にカッコいい!憧れのお姉さんみたいな存在です。わたしも将来は、先生のようにカッコいいチアリーダー、素敵な女性になりたいです。
華やかで自由さを感じたまやさんに対して、真奈さんはレッスン中の表情も真剣そのものでひたむきさが伝わってきた。個性のまったく違うふたり。ただひとつ、両者に共通しているのは、「PEPsが大好き!」という事であり、指導してくれるインストラクターを全面的に信頼している事だった。そしてそれは、YOUTHチームの下の世代、中学生メンバーもまた同じだった。
次回はその中学生のメンバーに話を聞き、PEPsというチームの魅力をより探ってみたい。 |
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