ダズリング・スタイル 輝き続ける女性のためのWEBマガジン
ダズリング・スタイルとは
チアリーディングは、子供から大人までそれぞれの年代で楽しみながらできて、様々な効果が得られるスポーツです。単にダンスを踊るだけではなく、頑張っている選手やチームの応援を通して“一体感や感動を共有する”といったスポーツの新たな楽しみを知ることもできます...
続きを読む...
会津泰成公式ウェブサイト

PEPsチアリーダーズ

連載インタビューvol.23-5

1 2 3 4 5 6 7

 
2011年11月10日(木)レッスンにて
 
12月4日の東京ヤクルトスワローズファン感謝デーまであと一ヶ月を切った11月10日、Sparklesが練習するスタジオをたずねてみた。

「何より、『お客さんに楽しんでもらいたい』という気持ちを持って踊って欲しいのは、レギュラーシーズンと一緒です。大切なのはやはり感謝の気持ち。感謝の気持ちを忘れず、その上で自分たち自身も楽しんでもらえたらなと思います」(福田里奈ディレクター)

取材にたずねた時間帯は、BLUE(小1〜3年)が練習していた。福田ディレクターが16人のメンバーを指導し、その傍らではインストラクターの荒井しおりが4人のメンバーに別メニューで指導していた。
福田の指導を受けるメンバーと比べれば、4人はどこかぎこちなく、自信もなさげに見えた。聞けば、彼女たちは今年9月に入ってきたばかりのメンバーで、12月のファン感謝デーでのデビューを目指しているとのことだった。

「低学年(BLUE)の新メンバーは、高学年(RED)の新メンバーよりは『まだ入ったばかり……』みたいな壁もなく、『踊るのが楽しい!』という気持ちでクラスにうまく溶け込んでいます。でも、既存のメンバーに混じってパフォーマンスができるようになるレベルには達していません。
逆に、高学年メンバーの課題はクラスに溶け込むことですね。踊れても、気持ちが一つにならないと良いパフォーマンスはできません。どちらも大切なことなので、どうにか本番までに全員が出演できるレベルまで上げてゆきたいと思っています。でも、もし達しなかった場合は、そのメンバーの出演は見送ります」
(荒井)

ちなみにRED(小4〜中3年)クラスには、3人の9月生がいたが、同じ新規のメンバーでも、年齢が変われば個性や課題も違ってくるようだ。

Sparklesは、自分たちの踊りを発表するために存在するチアではなく、東京ヤクルトスワローズを応援するために存在するチームであり、自分たちが楽しむ以前に、お客さんに楽しんでもらえるようなパフォーマンスを見せるのが使命だ。そう考えると、一定レベルのパフォーマンスに達していなければ出場は見送るという厳しさは、避けて通れなかった。
チームに入って間もない子どもたちがそうしたプロ意識を理解するのはたやすくないが、それでもチャレンジしなければならない。意識できなければ、Sparklesというチアリーディングチームが今シーズン積み上げてきた信頼までも、もしかしたら失ってしまうことにもなりかねないからだ。

デビューに向けての今の思いを書いて貰ったアンケート用紙に、BLUEの9月生たちはこんな言葉を綴っていた。

「ドキドキです」(河崎万里奈/小1年)

「ドキドキするけど、しあいのときにおきゃくさんや、スワローズのせんしゅを、チアスマイルやパフォーマンスでげんきにしてあげたいです」(中村真琴/小1年)

「きんちょうしています」(平林知紗/小1年)

「どきどきと、楽しみの両方あります。まちがえないように、練習を沢山します」(渡部春雅/小3年)

「全員、きっとやってくれると思います。そして、みながひとつになれる日であって欲しい。朝、集合して同じ時間を共有して、一緒に踊るだけじゃなく、控え室で一緒に過ごす時間も含めて、活動の長いメンバーも9月生も、BLUEもREDも関係なく、ひとつになって欲しいですね」(荒井)

本番まで残された練習は、この時点ではあと3回のみ。課題をクリアして、晴れて夢の舞台に立つ彼女たちと出会えるだろうか。
次回は12月4日のファン感謝デー当日の様子をリポートしたい。
 
(取材・文/会津泰成)
 
(6回目に続く)
 
 
 
Sparkles(スパークルズ)
プロ野球 東京ヤクルトスワローズ公式ジュニアチアリーダーチームとしてとして2010年4月発足。春と秋に新規メンバーを募集しており、2011年9月現在、小学1年生~中学2年生まで42名が在籍。
神宮球場でのスワローズ公式戦の応援では、試合前を始めイニング間にダンスパフォーマンスを行い、スワローズファンと共にスタジアムを盛り上げている。ファン感謝デーにも出演し、シーズンを締めくくる応援パフォーマンスを行う予定。

☆ディレクター:福田里奈(ふくだりな)
嘉悦女子中学・高校時代2度の全国大会優勝・世界大会出場。Xリーグ日産スカイライナーズで活躍し、2001年から5期連続でオールスターチア『VENUS』選出。イベント・メディアへ多数出演。
☆インストラクター:荒井しおり(あらいしおり)
玉川大学JULIUS主将を務め、全米大学チアダンス選手権で2位入賞。卒業後はプロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス公式チアリーダーズ「東北ゴールデンエンジェルス」に発足から5期連続で在籍。キッズチア指導にも携わる。

Dazzling Style vol.14では指導者の面から見たSparklesをご紹介しています。併せてぜひご覧ください。
 
連載 Interview 一覧
▲このページの先頭へ戻る
一覧はこちら