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チアリーディングは、子供から大人までそれぞれの年代で楽しみながらできて、様々な効果が得られるスポーツです。単にダンスを踊るだけではなく、頑張っている選手やチームの応援を通して“一体感や感動を共有する”といったスポーツの新たな楽しみを知ることもできます...
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PEPsチアリーダーズ
連載インタビューvol.7
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大きなステップになったNFLチア挑戦
 
Q.中山さんは、チアを通しての社会貢献活動に力を入れています。そのあたりの思いは、NFLワシントンレッドスキンズチアでの活動が大きく影響しているのですか?

A.そうですね。実は「人のエネルギーは素晴らしい、誰かを応援することは素晴らしい、わたしたち日本人も、もっとそうなれたら良いのに」という思いは、以前からあったんです。ただ、そうしたわたしの思いを具現化していくためには、実践段階に入る前に、「いくつか段階を踏まなければ」と考えていて、レッドスキンズチアもその階段の一段と捉えていました。なので、本場でチアリーダーになることが最終目標と考えてオーディションを受けたわけではなかったんです。もちろん、とても貴重な経験になっています。
 
子どもたちの指導で大切にしていること
 
Q.現在は現役を離れて、子どもたちを中心に指導をされています。指導するにあたって大切にしている事は何でしょうか?

A.明確な方向性を持つこと。それは、現在のチアリングのインストラクターに対しても求めています。演出方法は違っていても、志や方向性は同じでありたいですから。

Q.では具体的に、その方向性は何ですか?

A.「まわりが楽しんだり、喜んだりしてくれたら、わたし自身も幸せな気持ちなれるんだ」ということを大勢の人たちに伝えたいですね。老若男女を問わず、他人を尊重し合える人であること。それは、子どもに対しても同じです。
 
「エンジョイ」の大切さ
 
Q. レッドスキンズ時代も、現地の子どもたちに指導されたと伺っています。日本の子どもたちとの違いはありましたか?

A. すごく違いますね!例えば、音楽をかけて、「好きなように踊ってください」と言った時、日本の子どもたちは、割とその場で棒立ちになってしまう。アメリカの子どもたちは、へたでも構わないから自分の好きなように踊って楽しんで、みんなで喜び合うことが出来る。楽しみ方をわかっているとうか。
日本では、習い事というと、修行に近いような存在で、エンジョイして取り組む事とは捉えづらい雰囲気があるのかもしれません。でも、チアリングスクールには下は3歳半から上は中学3年生までのメンバーがいますが、“どの年代のメンバーでも、まずは楽しんで取り組めるような環境づくり”を重視しています。


Q. 子どもは楽しむ事と、ふざけることの境界線がわからない子も多い。

A. ふざけることと楽しむことは違う。その部分を教えるのは、確かに難しいですね。でも、チアの場合は、元々が人をハッピーにすることが目的ですから、そのあたりは本来は伝えやすい競技なんじゃないでしょうか。
チアリングスクールの場合は、子どもたちを楽しみながら集中させるためにゲームを取り入れたりしています。そうすると自然に興味が芽生えて、子どもたちは夢中になりますから。
 
チアの活動を通して、笑顔でポジティブな社会づくりに貢献
 
Q. 今後のビジョンについてお聞かせ下さい。

A. チアリングスクール、チアの輪をよりひろげていきたいですね。プラス、グローバルな人間になれるよう導いていけたらと思います。現在、わたしは、日米リーダーシッププログラムという両国の将来を担うヤングプロフェッショナルの集まりに参加しているんですが、日米の交流を通して、外国の人たちとコミュニケーションをとれる機会を、今後もひろげていきたいなと思っています。

Q. 最後に、いまの世の中にのぞむことはありますか?

A. みながチアリングであってほしいですね。笑顔で、ポジティブでいられるような社会づくりに、チアを通して貢献していけたらと思います。単に「みながハッピーで、ポジティブで……」と、それだけで終わってはいけない。そこから先に何が出来るか、という事を、これからも考えていきたいですね。

(取材・文/会津泰成)
 
【 取材後記 】
インタビュー中は凛とした瞳でこちらを見据え、明瞭かつ丁寧な口調で話し続ける姿が印象的だった。華々しいキャリアの持ち主だが実は努力と根性の人。でもだからこそ他人を思いやれ、そして自らも人の心と心を繋ぐ〝チアリング〟であることを大切に出来るのだ。今後の更なる飛躍に期待したい。
 


 

中山 麻紀子(なかやま まきこ)
11月20日生。千葉県出身。専修大学BLASTS在籍中、留学先のオレゴン大学DUCKSチアリーディングチームにてアシスタントを務め、チアを学ぶ。Xリーグオンワードオークス、スカイラークスで活躍。XリーグオールスターチアリーダーVENUS、USAオールスターズチアリーダーを経て、2002年単身渡米しNFLワシントンレッドスキンズチアリーダーズオーディションに合格。2004年まで3年連続メンバーとして活動。 2005年プロ野球千葉ロッテマリーンズチアパフォーマー「M☆Splash!!」ディレクター、2007年JBL「レラカムイ北海道 チア&ドリルチーム ファンタマジック」ディレクター。 現在、柏市町おこしチアリーダーチーム「柏Leaps」エグゼクティブプロデューサー。(株)チアリングインターナショナル代表。http://www.cheering.jp/
2008、2009年日米リーダーシッププログラム代表者。
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